リップル(XRP)とステラ(XLM)の違いとは??

リップル(XRP)とステラ(XLM)の違いとは??

国際送金通貨として名を挙げた皆さんご存知のリップル(XRP)、かたや時価総額8位とじわじわ上昇中のステラ(XLM)、両者の特徴は共に送金市場でイノベーションを起こそうと優れた構想を抱いている事です。

ステラは、暗号通貨業界のカリスマと言われているジェド・マケーレブ氏が中心となり、リップルを元にして開発された暗号通貨です。
そのため、リップルとステラに共通点は多いものの、共に独自性と強みを持つ通貨でもあります。

今回は、リップルとステラの特徴を比較し、違いについてお伝えしていきます。

1:ステラ(Stellar/XLM)とは?

リップルとステラはどちらも送金通貨として暗号通貨市場で高い権威を誇り、また、どちらも国際送金市場をメインにサービス開発が進められています。
ステラは人・銀行・決済システムをつなぐプラットフォームであり、迅速かつ信頼性の高い方法で、コストをほとんどかけずに国境を越えて送金・決済を実現する事ができます。
と、ここまでの説明だけを見ると、まるでリップルそのもののようにも思えます。

では、両者にはどのような違いがあるのでしょうか?
ここからは、表を使いながら説明をしていきます。

2:コンサンセスアルゴリズムの違い

リップルのコンサンセスアルゴリズム

リップルに採用されているコンセンサスアルゴリズムは『POC(プルーフオブコンセンサス)』です。

一般的に暗号通貨は世界中のユーザー同士で取引の承認を行いますが、承認者が増えるほど迅速な手続きができません。
POCは、ブロックの承認者を限定し、その特定の承認者たちによってブロックを管理・記録するという仕組みです。
承認者たちの80%以上が合意した場合に、ブロックが承認され、分散型台帳に記録が書き込まれ取引が行われます。
そのため、POCであれば承認にかかる時間が少なくなり、送金処理が早くできるようになるのです。

しかし、80%以上の合意が得られない場合にはチェーンが分岐してしまうという問題が生じ、致命的なリスクとなります。
チェーンの分岐とはコインの分裂を意味します。

ステラのコンサンセスアルゴリズム

ステラには独自のプロトコル『SCP(Stellar Consensus Protocol)』を採用しています。

リップルの技術をもとに開発されたため、リリース当初は基本的な仕組みは同じでしたが、リップルの認証方式の問題点を改善するため、新たに独自のプロトコルを実装しました。

SCPは言わばPOCの改良版であり、チェーン分岐のリスクを抑え、80%以上の合意が得られなくても、承認されるような仕組みとなっています。
暗号通貨ネットワークに参加する全員の承認が必要ではないため、即座に手続きができる利点は、POCと変わりませんが、SCPはセキュリティやスケーラビリティ(データ負荷に耐える柔軟性)の面でPOCより優れていると言えます

3:ターゲットとするユーザーの違い

リップルとステラは、どちらも国際送金市場をターゲットにしていますが、ユーザーは異なります。
リップルは主に『法人向け』、ステラは『個人向け』を中心にサービスを開発しています。

もしも、リップルとステラが「法人&個人」の両方を顧客ターゲットとして設定していた場合、同じような暗号通貨同士となってしまい、争いが繰り広げられていた事でしょう。
しかし、法人と個人、利用用途をしっかりと分ける事で、国際送金市場で争う必要はなくなります。

リップルは主に『法人』

リップルが最大の顧客とするのは世界の大手金融機関、国際送金に携わる仲介業者、証券会社などの法人利用がメインです。
リップルネットワークは、提携している各国銀行のネットワークとシステム接続し、送金処理の簡素化・迅速化を実施しています。

ステラは主に『個人』

ステラは世界中に点在する個人をターゲットとし個人利用を目的をしています。
個人が扱う小さい額での決済・送金に特化しており、決済スピード(ブロック承認速度)は、リップルよりも速くなっています。
海外のサイトで買い物をする際や、海外にいる友人、金融機関への送金など国境を越えて簡単にできるようになります。

ステラでは、パソコンやスマホなどのインターネットからの送金操作で、「円→ステラ→ユーロ」という手順で受取人に送られます。送金コストは大幅に削減され、スピーディに送金が可能です。

4:発行枚数の違い

リップルとステラの通貨発行枚数は、どちらも1,000億枚です。
この1,000億枚の内、リップル社は全体の約50%のXRPを、ステラ社は全体の約5%のXLMを保有しています。
つまり、保有割合の低いステラは、残りの95%が市場に流通しており、流動性の高さでリップルより優れています。

しかし、市場への通貨流通量の違い、これにも両者の意図がしっかりあるのです。

リップルは『デフレ通貨』

デフレ通貨とは、市場に流通する数が減っていく通貨の事であり、通貨の量が減る事で徐々に通貨価値が高まっていきます。

デフレ通貨のリップルは、発行枚数が1,000億枚に達すると1年ごとに1%ずつ総数が減っていくのです。
リップルは既に1,000億枚を発行済で徐々に総数は減少傾向にあります。
という事は、新規XRPが流通しないため、価値の安定に結びつくと考えられています。
市場の通貨量を減らす目的は、希少性を高めて通貨の価値が落ちないようにするためなのです。

ステラは『インフレ通貨』

インフレ通貨とは、市場に流通する数が増えていく通貨の事であり、通貨の量が増えることで価値は下がっていくので、価格は低い位置に収まりやすくなります。

インフレ通貨のステラは、リップルとは逆に1,000億枚に達した時点で年に1%ずつ増えていきます。
ステラには発行量上限はなく、1年経てば必ず1%ずつ総数が増加していく、という事です。
ステラ発行量は約1,000億枚を超えており、1,000億枚は既に一般公開時に発行してしまっているので、現時点で増加傾向にある事が分かります。
徐々に市場に流通する通貨量を増やし、より多くの通貨が市場に流通することで、「価格の変動リスク」が抑えている仕組みです。
その反面、通貨の量が徐々に増えていくと「通貨の価値」は下がり、価格は低い位置に収まりやすいとも言えます。
ステラが通貨を発行する仕組みは、通貨価値を定位置で安定させる、これが狙いなのです。

5:市場規模の違い

リップルが目指す国際送金の市場規模は世界全体を対象としています。
ステラも世界的な国際送金サービスを目標としていますが、唯一サービスの規制を強化する国があり、それが中国なのです。

ステラのアカウント登録には『Facebook認証』が必須です。
中国当局がアクセス制限をかけているFacebookの認証を活用する事で、ステラはあえて中国をサービスの枠の外に出そうと狙っています。

【 ステラが中国でサービスを行わない理由 】

2013年から2014年頃、中国人投資家によるビットコイン投資が活況で、RMB(中国元)/BTCの通貨ペアは全体の90%のシェアを占めるほどでした。
このように、中国の圧倒的な資金力で投機的な取引が行われると、通貨価格の変動が激しくなり価値は安定しない、という事になります。
そうなると、通貨としての利用を危ぶむ人が増えてしまうため、『Facebookの認証』というハードルを設けて中国での利用急増を抑えました。
中国ではFacebookの利用が禁じられているため、必然的に中国の介入を防ぐ事ができるという仕組みなのです。

しかし、中国人投資家が参加できない事でステラ通貨の流動性は低くなるデメリットもあります。
大きな被害を受けなければ、特別なメリットを受ける事もできない、とも言えます。

6:それぞれのメリット・デメリット

リップルとステラは共にメリットもあればデメリットもあるので、単純にリップルとステラを比較してどちらが良いと決める、これは難しいと事です。
以下、リップルとステラのメリット・デメリットです。

リップルのメリット
・世界100社以上の金融機関・企業と提携しプロジェクト推進力が高い
・POCのコンセンサスアルゴリズムで承認速度が高速化

リップルのデメリット
・約50%のXRPをRipple社が保有しており中央集権的
・POCのコンセンサスアルゴリズムで更に中央集権化する可能性もある

ステラのメリット
・Stellar社のXLM保有割合が5%で通貨流動性が高い
・SCPのコンセンサスアルゴリズムで非中央集権化する可能性が高い
・4半期ごとに開発チームの人事を公表している

ステラのデメリット
・中国への門戸が開かれていない


リップルは既に100社以上の金融機関、企業と提携、ステラはBMWやDeloitte、IBMなどの大手企業と提携しています。
また、人口の半分以上が口座を持っていないとされるフィリンピンでは、ステラが金融機関と提携を結び、個人間での送金を可能にするための準備が進められています。
もしかしたら今後、リップルとステラが協働すると共に、提携先企業との間で新しい共同サービスが生まれるかもしれません。

(※ 現在、日本の取引所でステラ(XLM) を購入する事はできませんので、海外の取引所での購入となります。)

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました!(^^)